28才ころまで文学青年だった
私は終戦直後両親を亡くし、親戚に預けられて、高校に上がった頃はまったくつらい人生だった。 それで、すがりつくような感じで小説ばかりよんでいた。17才の頃から図書館に通って世界文学全集を2日に1冊、単行本なら1日1冊というスピードで読んだ。今の赤坂離宮の一部が国会図書館だったことはものすごく幸運だった。学校は麻布、家は信濃町にあり、距離は近く、学校がおわるとすぐそこに行き、土日はもちろん、平日もときどき学校を休んでそこに行った。 読んだのは19世紀の外国小説ばかりでロシア、フランス、ドイツなどの詩情豊かなものが好きだった。ロシア文学ならトルストイ、ツルゲーネフ、チェホフ、フランス文学はモーパッサン、スタンダール、フローデル、バルザック、ドイツならならヘッセ、カロッサ、トーマス・マン、しかし人間の本質に迫るようなドストエフスキー、カフカ、ゲーテなどはまだよくわからなかった。 とにかく棚にならんでいる本は全部読んでしまいたいと思っていた。だが、文学がわかっているわけでなく、いわば文学の雰囲気が好き、ディテッタントだった。日本の小説はほとんど読まなかった
3月の知研東京セミナー中澤義則(日本経済新聞社 編集委員)
タイトル:日経「私の履歴書」ライターが語る自分史の書き方
講師:中澤義則(日本経済新聞社 編集委員)
日時:2018年3月16日(金)18時半--20時。
場所:(株)日本地域社会研究所:杉並区上荻1-25-1 tel03-5397-1231 会費:2000円
日本経済新聞文化欄の名物「私の履歴書」は毎月各界の著名人の人生と仕事の履歴と人生観が示されファンが多いのはご存じの通りです。その「私の履歴書」のライターとして本人への取材、インタビュー、執筆を担当して多くの名記事を書いているのが、今まで知研に関する記事を何回も書いていただいている講師の中澤記者です。自分史の書き方を学ぶには最高の講師です。中澤さんは「場面を書け」などのヒントをたくさん紹介してくれるでしょう。これを機会に、自分史、私の履歴書に挑戦してみませんか。
セミナーの場所は、知研と提携関係にある出版社「日本地域社会研究所」です。
会場への行き方:JR総武線・中央線、地下鉄丸ノ内線「荻窪」駅徒歩8分。JR中央改札を出て青梅街道を左(青梅方向)にまっすぐ歩くと、「四面道」と